種を蒔く日
ひとりの実験を、一冊にして届ける
今日、本という種を蒔いた。
「自給自足 2.0」。このSubstackでも綴ってきた実験の記録を、一冊にまとめたものだ。Kindle版の電子書籍として。
3月5日を選んだのには、小さな理由がある。
この辺りの農家は、暦をよく見る。土用の日には土を触らない。種を蒔くなら一粒万倍日がいい。一粒の籾が万倍に実る日とされていて、今日がその日だ。昔の人が経験の中から見出した知恵だ。科学的根拠があるかどうかは知らない。ただ、土に触れて暮らしている人たちが何百年も大切にしてきたものには、理屈を超えた重みがある。
だから今日、蒔くことにした。
収入と暮らしを自分で作る生き方について、うまくいったことも失敗したことも、正直に書いた。「成功者の教え」のような本ではない。ぼく自身、まだ途中にいる。途中にいる人間が、途中の景色を記録した本だ。
価格は498円にした。最初に手に取ってくれた人への気持ちとして、しばらくこの価格で置いておく。
種がどこまで届くかはわからない。届かないかもしれない。それでも、蒔かなければ何も始まらない。
読んでくれたら嬉しい。
南アルプスの麓より。
服部雄樹




